高齢ドライバーの実態とは(2019年9月6日)
京急線での事故で考えさせられることがあります。
YOMIURI ONLINEからの引用
死亡運転手、輸送は4回目…同僚「普段通らない道で驚き」
2019/09/06 07:46
京急線の踏切に進入したトラックの運転手で、死亡した本橋道雄さん(67)(千葉県成田市前林)は、千葉県香取市の運送会社に勤務。同僚の男性によると、5日は午前4時に会社を出発し、横浜市神奈川区で果物を積んだ後、千葉県内の取引先に届ける予定だったという。本橋さんはこの運送会社に昨年10月に入社。横浜市で荷物を積んで千葉県に戻る走行ルートは今回で4回目だったというが、同僚は「事故現場は普段通らない道なので驚いている」と話した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190905-OYT1T50271/
まず、このドライバーが67歳という高齢であること。
次に、昨年10月に入社。
この2つは密接に結びついています。
この運転手は昨年秋にこの会社に入社する前は、大手企業で20年以上運転手をしていたベテランドライバーでした。昨年秋にその大手会社を65歳定年か継続雇用期間終了のために退職したのでしょう。
しかし、経済的にまだ働かなければならず、今までのキャリアを使える運転手として再就職。
こんな感じですが、運転手経験が長い67歳では、他の職種では採用されないのが現実です。
極めて深刻な運転手不足と働きたい高齢者の思惑が合致し、運送会社が高齢者を採用せざるを得ないのです。
この運転手は大手企業だったので厚生年金に加入していたと思われますが、以前の中小零細運送会社では社会保険に加入していない会社や従業員が多く、生活資金獲得のために働き続ける人が多数いるのです。
一概に運転手を批判するだけでなく、ますます高齢化が進む運転手に頼らなければならない運送業界事情も理解してほしいものです。
さらにドライバー不足の原因として大型免許の問題もあると言われています。
諸説あることを先に書いておきます。
大型免許取得者がこれ以上増えると、現取得者の仕事が減るから大型免許取得者を制限していほしいという陳情があった。
それに押されるように中型免許を創設。
そうした内に、大型免許保持者の高齢化とともに引退し、大型ドライバー減少。
これでは大変だ、とばかりに準中型免許の創設。
既得権死守が招いた自業自得とも考えられるのでしょうか?